日本の空き家率は驚くべきことに世界一で、13.55%(出典:GLOBAL NOTE 2020年データより)という高い数字が示されています。少子高齢化・人口減少が大きな要因ではありますが、日本人が新築を好む傾向にあることや古い建物を大切にする文化が影響していることも考えられます。
全国各地で繰り広げられる
空き家対策
日本全国で様々な空き家対策が展開されています。
自治体によっては、空き家バンクの設置、相談会の実施、解体費用の補助、空き家情報の公開なども行われています。例えば、山形県酒田市では「酒田市空き家等情報サイト」を運営し、市民の相談しやすい環境づくりを行っています。また、京都市では「空き家税」の創設など、独自の対策を模索しています。
さらに、積極的な取り組みをしている企業やNPO団体も増えています。アキサポは所持金0円で空き家をリノベーションし、カフェなどにして家賃収入を得る事業を展開しています。また、ソーラークルーは、空き家に防災シェルターを設置し地域住民のコミュニティスペースを増やしていく活動をしています。こういった画期的な空き家事業はあるものの、それ以上に空き家の在庫が年々増えていっている、というのが現状です。
空き家問題の根本原因
アキサポを運営しているジェクトワンが実施した調査によると、所有者が空き家を放置している理由の約3割が「どうしたら良いかわからない」という理由です。特に相続などで急に空き家を所有することになった場合、対処方法に悩む人が多いようです。空き家に対して消極的な所有者の割合が圧倒的に多いのが現状です。その理由として、相続の知識が不足していることや、相談先がわからないこと、必要な資金の不足、税金の増加などが挙げられます。それに加えて、思い出の詰まった家を壊したり、家族が住んでいた家を売却することに抵抗感があるというのは誰もが思うことです。空き家について考えたくない、どうしたら良いかわからないという所有者の方が多いのは、それらの理由があるのかもしれません。
家の本来の目的を再考する
ベストセラー『DIE WITH ZERO』の著者ビル・パーキンスは2022年5月号のForbes JAPANで、「人生の目的は、お金をためて喜びを先送りすることではない。人生を楽しむことだ」と述べています。この考え方を家に適用してみると、「家の目的は、思い出をためて壊すことを先送りすることではなく、家族で楽しむものだ」と言えるかもしれません。家は人が住んでいないとびっくりするほど早く痛んできます。家には、人の温もりや手入れが必要です。家は、残すことが重要なのではなく、家族が利用していること、人が住んでこその家なのです。
思い出を家とは別の方法でパッケージする
空き家を売却したり解体する所有者の共通点は、家に未練がなく整理がついていることです。そのため、あなたがお住まいの地域に空き家が放置されている理由は、のっぴきならない事情があるか、または所有者が大切な家族の思い出を留めている可能性があります。
私たちブループレートプロジェクトでは、空き家問題を解決するために所有者に寄り添い、話を聞くだけでなく、家族の思い出を適切に保存する方法を発明し告知していくことが大切ではないかと考えています。例えば、家を模型にして保存したり、web上にデータとして保管したり、家の木材で壁掛けのオブジェにしたり、役者を使って物語のある映像作品にして残すなど、所有者が納得できる形を共に模索します。このようなアプローチは初めは遠回りに思えるかもしれませんが、家族の思い出を大きな家の中から、整理し外に出してパッケージすることが、空き家を手放すきっかけになり、空き家問題の解決にとって必要な要素になると考えています。
空き家のお悩み、私たちがお手伝いします
空き家の取り扱いに困っている所有者の方へ、私たちNPO法人ブループレートプロジェクトがお手伝いできることは、マッチングです。私たちは広範なネットワークを活用し、空き家に向き合っています。企業、自治体、個人の方と連携し、今できる最良の解決策を探ります。それは、私たちがNPOであるからこそできることです。ご相談は無料です。
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